皆さんもテレビや育児本などで「早期教育」の文字を目にしたこと、一度はあるのではないでしょうか。
そして同時に「3歳までに始める方が良い」という文言を見たことがある人もいるのでは?
今回は、そんな「子どもの早期教育」についてご紹介したいと思います。
そもそも「早期教育とは何か?」や、3歳までに始めた方が良いと言われている理由、早期教育をすることのメリット・デメリットをご紹介します。
これらを知った上で、子どもにどのような方法が合うのか今一度考える機会にしてはいかがでしょうか。
CONTENTS
そもそも早期教育とは?
はじめに、「早期教育」についてご説明します。
早期教育とは?
早期教育とは、通常教育を開始する年齢よりも早い時期に始めることです。
時期は0歳~5歳までの小学校入学前を指すことが多いです。
早期教育の種類
早期教育にはさまざまな種類があります。ここでは代表的なもの4つをご紹介します。
1.英語の早期教育
幼児期は言葉を吸収する時期。日本語を覚えるのと同じように自然と外国語も覚えられる時期での英語習得は効果的だといわれています。
2.音楽の早期教育
音楽は情操教育に良いといわれています。ピアノだけではなく、リトミックやエレクトーン・バイオリンなど、さまざまな種類の音楽教育があります。
3.スポーツの早期教育
身体が成長する幼児期に定期的に運動をすることで、体力づくりや体幹づくりが期待できます。体操やスイミングは未就園児から参加できる教室も多く、人気があります。
4.知育の早期教育
算数や読み書きの学習、知育玩具を使用した知能育成などの早期教育も近年では増えています。教材を使用しながら家庭で取り組むものや教室に通うものなどがあります。
「早期教育は3歳までに始めた方が良い」といわれている理由
「早期教育を3歳までに始めると良い」とされているのは諸々の説がありますが、ここでは代表的な2つの理由についてご紹介します。
人間の脳は3歳までに80%できるため
生まれた瞬間から脳は発達し、3歳までに80%、6歳までに90%、12歳までに100%完成する、といわれています。
脳が急速に発達する時期に刺激を与えることで、より影響を与えることができるとされています。
幼稚園受験を控えているため
幼稚園受験を考えている場合、試験があるのは3歳頃が多いです。そのため受験対策として早期教育をするのであれば、3歳までに始めることが良いとされています。

早期教育のメリット
1.考える力が身につく
脳が柔軟な幼児期に学ぶ経験を多くすることで、考える力が身に付くとされています。
学ぶことへの苦手意識もなくなり、小学校以上の勉強にも取り組みやすくなります。
2.子供の得意なこと・苦手なことがわかる
子どもが興味を持つものや得意なことを発見する機会になります。
また子どもの得意・不得意を知ることは、親子間のより良いコミュニケーションづくりにもつながります。
さらに幼稚園選びや小学校受験など進路決定時にも役立ちます。
3.自信がつき、自己肯定感アップにつながる
幼児期は「できた!」を積み重ねることが大事です。
早期教育を通して先生や親に褒められることで自信がつきます。さらに難しくて「できない」ことを頑張った結果「できた」に変わるプロセスは、喜びと同時に自己肯定感を高めるでしょう。
4.さまざまなきずなができる
早期教育は親と共に行うことが多いものです。
一緒に取り組むことで、親子のきずながより深まります。
また「孤育て」という言葉があるように、親が孤立しやすい現代では、教室の先生や生徒の保護者と交流し、他者とのきずなづくりや情報交換ができることもメリットだといえるでしょう。
早期教育のデメリット
1.自主性がなくなる
メリットで「学ぶ力が身につく」とした一方、早期教育のやり方を間違えると子どもの自主性を無くしてしまうかもしれません。
特にインプットのみの学習の場合は注意が必要です。
2.子どもがストレスを感じる
早期教育を強要したり、学習に時間を圧迫され遊ぶ時間や睡眠時間が削られたりすることで、子どもがストレスを感じる場合があります。
3.中高生頃には差がなくなる
小学校までは早期教育の分野が周りよりも長ける場合が多いです。
しかし、その後もその分野を突き詰めない限り、徐々に周りとの差がなくなってくるといわれています。
4.評価を気にするようになる
昇級や賞・順位を与える早期教育も多いです。
思うような結果が得られなかった場合、子ども自身が落ち込むこともありますが、それ以上に親が落ち込むことも。
そういった姿を子どもは敏感に感じます。評価に対して過剰反応するようになる恐れがあります。
まとめ
早期教育を我が子にしたいとお考えの場合は、まずメリット・デメリットを把握した上で、子どもに合ったスタイルを選ぶことが大切です。
その際、「同じ月齢の子ができているのに……」と他の子と比べることはNGだと思います。
子どもにはそれぞれの発達ペースがあります。焦ることなく、無理強いすることなく、親も子どもも楽しめる方法を選ぶと良いでしょう。